ジャパンキャンピングカーショー2021開催

レポート

ジャパンキャンピングカーショーが4月2〜4日の日程で開催されました。会場は例年通り、幕張メッセ。2月に開催される予定でしたが、新型コロナウィルスの感染拡大にともなって、4月に会期をずらして、開催されることになったのです

ジャパンキャンピングカーショー2021には129社が出展して、286台の車両が展示されていました。開催期間中の総来場者は24166名と発表されました。昨年の来場者が66493名だったので、約4割程度の来場者となってしまいましたが、新型コロナウィルスが終息していない時期としては、多くの来場者だったともいえます。

開催時期が延期されたことが理由か分かりませんが、2021年のジャパンキャンピングカーショーでは、新型モデルが多かった印象です。また、熱心な来場者が多く、会場は盛り上がっていました。

キャンピングカーへの期待がふくらむ

会場の幕張メッセでは、例年ほどの混雑はありませんでしたが、それでも、たくさんの来場者が開場の時間を待っていました。会場内へ入るには検温が必要で、スタッフは忙しそうに対応しています。

毎年恒例の光景となりましたが、幕張メッセの駐車場にはたくさんのキャンピングカーが並んでいました。キャンピングカーのユーザーにとっても、このイベントへの期待が大きかったことが分かります。

開場のいたる所に設置された、新型コロナウィルス対策の看板が目立ちます。この状況下で、イベントを開催することは大変だったのではないでしょうか。来場者には事前登録をお願いして、ソーシャルディスタンスの注意喚起、入場時の検温など、徹底した対策が行われていました。

通路が広めに確保されているのですが、会場内は来場者で混雑しているように見えます。みなさんがキャンピングカーに興味を持っていることはもちろんですが、開場に足を運ぶからには、熱心な方も多かった様で、真剣にキャンピングカーを眺めています。

トイファクトリーのブースでは、クルマを見るために長蛇の列。クルマをゆったりと見てもらいながら、人と人の密を避けるために、ブースへの入場者制限を行っていたのです。

VANTECHブースでは、ウィルス対策ができるゲートを設けて、しっかりと除菌が行われる工夫が。どのブースも混乱はなかったようで、来場される方も、新型コロナウィルス対策に理解を示しながら、キャンピングカーショーを楽しもうとしている姿がありました。

毎年、ジャパンキャンピングカーショーではキャンピングカーアワードが授与式が行われます。今年の受賞者は山崎育三郎さん。アウトドアが好きで、家族でキャンプに行くこともあるという山崎さん。キャンピングカーを使って色々な場所に行きたいそうです。

日本RV協会の会長に就任した、ナッツRV代表取締役の荒木賢治氏からキーが手渡されると、本当に嬉しそうな表情を見せていました。

アワードの副賞として1年間のレンタルが決まったVANTECHのZIL520。本格的なキャンピングカーを目の前に、キャンピングカーへの期待を語ってくれました。仕事でも活用したいというので、色々な場所でキャンピングカーが紹介されることを楽しみにしたいです。

クーラー、仕事、趣向が際立つキャンピングカー

今年のキャンピングカーの傾向は、クーラー搭載車が増えたことが目立ちます。コンパクトなクーラーが市場に広まり、電源システムも強化されていることから、バンコンなどにもクーラーを搭載したモデルが出てきました。

また、仕事に使えることをアピールしたモデルも多数展示されていました。テレワークが進むにつれて、家庭内での仕事場所を探す人も増え、キャンピングカーが見直されているのでしょう。寝たり、食事する機能性を抑えて、仕事ができる快適な環境を追求したモデルが注目されています。

キャンピングカーをワークスペースとして使うのではなく、移動販売などの商売に利用できる仕様で開発されたモデルも登場しています。各社、期待される用途を形にして、さらに、キャンピングカーの可能性が広がっているようです。

シンプル追求と趣向性の強いモデルの傾向

機能性の充実したモデルがたくさん展示されていましたが、あえてシンプルさを追求したモデルもありました。多くの人がキャンピングカーを利用するようになったことで、使い方の幅も広がり、機能が少ないことが、かえって使いやすいと感じる人もいるようです。

空間の雰囲気を大切にしたモデルも目立っていました。木材をたくさん使って、これまでのキャンピングカーのイメージと違った仕上がりです。機能性を追求するのではなく、心地よさなどを大切にしているのが分かります。

自動車メーカーもキャンピングカーの動向を注目しているようです。日産ブースではキャンピングカー仕様のNV200バネットマルチベッドワゴンが展示されていました。

可愛らしいエクステリアのカラーリングで、ライトなユーザーでも気軽に乗れるデザインです。

室内はベッドがセットできるようになっていて、テーブルもありました。自動車メーカーが作ったクルマらしい、純正感が漂っています。

2021年のジャパンキャンピングカーショーは、これまでになかった特別な状況のなか、開催されました。入場者を制限したり、各ブースでもクルマの見せ方に苦労があったようです。それでも、来場された方々はキャンピングカーの実車を見ることができて、満足しているようでした。