NEWモデル速報!「カムロード」が先進の安全装置を搭載して大きく変更となった!新型カムロードに注目だ!

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キャンピングカー専用のベースシャシー「カムロード」が、先進の安全運転支援システムを搭載し、環境に配慮したクリーンディーゼルエンジンも設定、大幅改良となって新登場!

1997年に、トヨタから供給開始されたカムロードは、キャンピングカーへの架装を前提に、ダイナトラック(トヨエース)をベースにサスペンションなどをキャンピングカー向けに専用設計とした未完成のシャシーの状態で、ボディー架装する法人に向けて供給されてきた。これをベースに様々なキャブコンバージョンタイプのキャンピングカーが生み出されてきた。(参考:ダイナトラックシリーズ)
もともとトヨタのダイナは、日野自動車のデュトロをOEM供給されているトラックなので、元をたどれば、製造は、日野自動車ということになる。(参考:日野デュトロ)
完成車ではないため、トヨタディーラーでの一般向け販売は行っていないので、カムロードのカタログもなければ、トヨタのホームページにも載っていない。ディーラーに問い合わせしても「そんなクルマは、ありません!」と言われるだけだろう。
そこで、気になる人も多いだろうから、先日取材できた新型カムロードの写真を使いながら、新しいシャシーの解説をしてみよう。

カムロードの変遷

1997~
もっとも初期のころ、フロントリクライニングシートや強化サスペンション、デフのファイナル比などが変更された「ダイナ・キャンピングカー専用シャシー」1998年にカムロードというネーミングが生まれる前の「セキソーボディ・トランクサルーン」の取材写真。

2001~
ガソリン車も追加され、マイナーチェンジで変更され、CAMROADのエンブレムもデザイン変更した。このフロントマスクのモデルの販売期間は長かった。※写真は、2005年撮影の「AtoZ・アクシス」(現在のアンソーニーに続く)

2013~
その後ディーゼルターボエンジンが設定され、何度かのマイナーチェンジを経て、2020年まで供給されていたのがこのタイプである。※写真は、キャンパー厚木「Puppy」

新型カムロードは、ココが進化!?

フロントマスクの変更は、最上段の写真を見てもらうとして、まずヘッドライトが、プロジェクタータイプのLEDバルブ仕様となった。オートライトとオートマチックハイビーム機能も搭載され自動点灯&ロービームとハイビームの切り替えをを自動的に行ってくれる。
バンパーのフォグライト横にある丸いパーツは、クリアランスソナー、障害物が近づくと警報音とディスプレイ表示で知らせてくれる。
最新の乗用車とほぼ同じ安全運転支援システムだ。

フロントウインド上部には、単眼カメラが付く、バンパー部に内蔵されたミリ波レーダーとの組み合わせで、衝突回避ブレーキや走行時の車線逸脱アラートなどが作動する。
誤発進制御システムなど含め、セーフティサポートカーS<ワイド>が搭載されているのだ。

●安全運転支援システムの詳細参考(トヨタ・ダイナカーゴ安全性能)

シャシー部分はどうなったのか!?

新型カムロードは、全てリアダブルタイヤとなった。安定性が向上したといえるだろう。写真はガソリン車なので、80Lの燃料タンクが付いているが、ディーゼル車は、アドブルー(尿素)13Lタンクが燃料タンクの横に増設されたことから、一回り小さい60Lタンクとなる。
また、ガソリン車は、リア小径ダブルタイヤなので、スペアタイヤも径違いで写真のように2種類搭載される。

ミッションは電子制御の6速ATに変更され、走行性能や燃費向上に貢献している。エンジンブレーキを効かせることができるシーケンシャルシフトも付いている。

エンジンは、ハイエースに搭載されている機種と同じものだ。
・ガソリン車
1TR-FE (1998cc)出力:97kW(132PS)/5600rpm トルク:179N-m(18.3kgf-m)/4000rpm
・ディーゼルターボ車
1GD-FTV (2754cc)出力:106kW(144PS)/3400rpm トルク:300N-m(30.6kgf-m)/1200〜3200rpm

リアダブルタイヤは、径のサイズが2種類ある!
ガソリン車は、リア小径ダブルタイヤ!

ガソリン車のフロントは、15インチ!
タイヤサイズ:175/75R15 ホイールサイズ:15-5J+30 6H 139.7

ガソリン車のリアダブルタイヤは、13インチの小径となる
タイヤサイズ:145/80R13  ホイールサイズ:13-4J-91 6H 170

横から見ると、このような感じになる。リアタイヤは、フロントに比べ2サイズ小さい。スペアタイヤもフロント用とリア用の2サイズが搭載されている。

ディーゼル車と4WD車は、リア同径ダブルタイヤ!

ディーゼル車のフロントは、15インチで、リアダブルタイヤとホイールを共用するためアウトセットされたディスク面をもつ形状になっている。
タイヤサイズ:175/75R15 ホイールサイズ:15-5J-102 6H 184.15

ディーゼル車のリアダブルタイヤは、同径で、ホイールのディスク面を合わせて装着される。
タイヤサイズ:175/75R15 ホイールサイズ:15-5J-102 6H 184.15

ディーゼル車と4WD車は、このようなイメージになる。フロント、リア共に同サイズのタイヤ・ホイールなので、スペアタイヤは、1種のみの搭載である。

カムロードのシャシーの設定は、ガソリン車/ディーゼル車/ナロートレッド/ワイドトレッド、に2WD/4WDの組み合わせとなる!

元になった車両が、ダイナトラックのジャストローとフルジャストローであることから、解説してきたように、ガソリン車は、リア小径Wタイヤのみの設定だ。ガソリン車の4WDは、設定が無いので、4WDを選ぶ場合は、ディーゼル車のみとなる。

これに、リアのトレッド幅違いの設定が加わるから、少し分かりにくい!?

本来のトレッド幅は、タイヤの中心線(Wタイヤの場合は、2本のセンター)の間隔を指すのだが、ここでは分かりやすく表現するために、このようなイラストを使って説明する。

ナロートレッドは、フロントタイヤとリアタイヤの左右の幅が、ほぼ同じモデル。ワイドトレッドは、リアが約250mmワイドになっているシャシーのことだ。
ダイナトラックには、ワイドトレッドは存在していない。輸出仕様の車両のアクスルを採用した「カムロード」だけの設定である。架装部分が大きいキャブコンバージョンの場合、ワイドトレッドの安定感は期待できる。

●「カムロード」は、トレッド幅の違いで、このような組み合わせとなる
・2WD ガソリン車(ナロー)ディーゼル車(ナロー/ワイド)
・4WD ディーゼル車(ナロー/ワイド)

ここに注意!ディーゼル車は、準中型免許以上が必要となる!?

今回のモデルチェンジでカムロードに搭載されたディーゼルエンジンは、排出ガス規制のクラス分けで、架装後の車両総重量が、3.5t超となることから、運転をするのには「準中型免許」以上が必要となる。

お見苦しい写真で申し訳ございません。他人のものを使うわけにもいきませんので・・・!?

ディーゼル車ベースは、平成29年(2017年)3月12日以降に、普通免許のみを取得された人は運転できない。3.5t超の中型車両登録となるためだ。

それ以前に普通免許を取得した方は、写真のように免許の種類が「中型」になっていたり、条件部分に「準中型車(5t)に限る」や「中型車(8t)に限る」の記載があるのでOK。種類が「普通」免許で、この記載がない人は確認が必要だ。
新免許システムになった後でも、準中型免許以上を取得すれば運転できるのでご安心いただきたい。もちろん18歳以上であれば、普通免許と同じように教習所でも取得可能だ。

ちなみに、私は「大型」もとっているのだが?なぜか中型8t限定の記載がある?お国のシステムというのは、こういうものなんだろうね!?

2021年10月25日取材時の情報です!

取材協力:キャンパー厚木 写真/文:山本公紀