これは便利!キャンピングカーの楽しみ方

まめ知識

キャンピングカーはキャンプするクルマではない

よく誤解されるのですが、キャンピングカーに乗っている人がすべてキャンプ好きではありません。もちろん、キャンプが好きで、大自然の中で快適なアウトドアライフを過ごすためにキャンピングカーを購入する人もいます。

でも、キャンプやアウトドアをまったくしない人もたくさんいるのです。旅行が好きであったり、もっと広く見ると、行動力のある人が目立ちます。

実はいろいろな使い方がある

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最近では災害時のシェルターとしての使い方も注目されています。ライフラインが絶たれ、オフグリッドの状態になっても、最低限の生活が維持できるキャンピングカーが注目されているのです。

以前では考えられなかった、40度を越える真夏の猛暑を避けるために、屋外作業現場での休憩施設としてキャンピングカーの導入も始まっているようです。

私が取材で出会った人々

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私はキャンピングカー雑誌を長年編集してきました。そこで出会ったユーザーの使い方に驚いたこともたくさんあります。これは便利だ!と感じたり、それまでの予想を超えた楽しそうな使い方をする人たちを見て、キャンピングカーのイメージが少し変わりました。

移動のために使う人、居住のために使う人、それぞれのタイプがありますが、みなさん、キャンピングカーを手に入れたことで、生活が変わった人が多かったのではという印象です。

仕事帰りの移動でプラス1泊のお得感!

キャンピングカーがあると自由に行動できるようになります。大きなクルマで動きづらいのに、なぜ自由なの? という人もいるかもしれません。ここでの自由は、時間的、場所的な制約を受けることなく行動できる自由という意味です。

例えば、金曜日の夜、仕事が終わってからキャンピングカーで出かける人がいます。金曜日の夜を含めた2泊3日の行動をするためです。

アミューズメントパーク

子どもたちにとってもメリットが大きいようです。大好きなアミューズメントパークに行く時、キャンピングカーがあれば、しっかりと休憩できるので、使える時間も増えます。当日の朝に出発していたのでは、渋滞に巻き込まれたりして、園内に入った頃にはぐったりです。

また、疲れたらクルマに戻ってリラックスできるのもいいですよね。人目を気にすることなく昼寝だってできます。スマホの充電などもできて、駐車場にリビングを持ち込む感覚です。

宿泊地の確保できないコンサートでもOK

人気アイドルグループのコンサート、野外フェスなどでは、周辺の宿泊施設を予約するのも大変です。そこで、キャンピングカーを利用するという人が出てきました。コンサートのためにキャンピングカーを買ったり、レンタルするという人もいるくらいです。

もちろん、みなさんはキャンピングカーで泊まれる場所を確保してから行動していますが、一般的なホテルの予約に比べたら、競争相手が少ないというのがポイントです。

お酒めぐり!?

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キャンピングカーに乗っている人はお酒好きが多いのかもしれません。宿泊地にクルマを止めて、地酒などを楽しむなど、お酒のためにキャンピングカーを活用されている方がいるのです。場所によっては居酒屋の駐車場で宿泊の許可をもらえることもあるそうです。

一般的なクルマであれば、寝る場所に帰らなければなりませんが、キャンピングカーであれば、その場で寝られます。無理して移動する必要ながないんですよ。

登山のベースキャンプ

なかには友人と過ごすスペースとして活用している人もいました。周辺マナーを守りながらも、友人と楽しい時間を過ごせるのがキャンピングカーなのです。山登りの前日に現地近くに集まり、翌日の打ち合わせができるのはいいですね。

他の人が普通乗用車で現れて、特に決めていなくても、なぜかキャンピングカーに集まってくるそうです。みんなが集う魅力を感じてしまうのでしょう。

ママ友さん集まれ!

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日頃のママさんたちにとっても、人が集まってくる場所として活用されていることを聞きました。子どもが学校に行き、ママ友と一緒にお茶をするのがキャンピングカーの中らしいんです。しかも、自宅の駐車場で。

電気もつながっているし、クーラー、TV、電子レンジ、コンロ、すべてが使えるので家と変わりません。しかも、突然の来訪でも部屋を片付けるのが簡単。これは便利です。

お気に入りのアイテムが満載の趣味の部屋

家とは別の空間を持てるというのは大きなアドバンテージとなります。例えば、趣味の部屋として利用している人も多くいます。趣味の道具が生活グッズに紛れることなく、スペースを確保できるのが◎。静かに作業できる、時間を気にしないなど、ポイントが高いです。

また、気持ちを落ち着かせるために、趣味の部屋に逃げ込むというのもあります。気分を落ち着かせてくれる特別な場所。キャンピングカーはこんな使い方もできるんです。

トイレ

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最後に意外だったのが、トイレの問題でキャンピングカーを選んだという話を聞きました。山の中で星を観察している人、電車の写真を取る人など、近くにトイレが無いので、クルマ泊からのステップアップとして、トイレ付きのキャブコンを購入している人もいました。

最近では24時間トイレが使える場所も多くなっています。しかし、公共のトイレを使いたくない人も多いようです。特に女性で夜間の利用は敬遠されています。そんな時の選択肢としてキャンピングカーが選ばれることがあるんです。

いろいろなキャンピングカーの利用方法が出てきました。新しいアイデアでキャンピングカーの使い方はどんどん広がっていきます。新しい使い方を発見して、キャンピングカーを楽しんでみてください。

(文:渡辺圭史)