最近気になる?キャンピングカーの納期に関しての現状!
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ビルダーや車種によっては、注文から納車まで3年ほど?という実情!?
●このページの内容は、2022年11月末現在の情報です。筆者の私見も含みますので?全てが事実というわけでもない記事であることをご了承のうえご覧ください。)
このところの報道でご存じの方も多いと思いますが、世界的な半導体不足で自動車メーカーですら大幅に生産が遅れている状況にあります。最近のクルマはハイグレードモデルになると、1台で1000個ほどの半導体が必要になっているというから大変ですね。トヨタの新型ランドクルーザーなどは、新規の受注を停止するという?これまでの自動車メーカーとは思えないような対応を余儀なくされています。
当然ながらキャンピングカービルダーは、自動車メーカーからベース車を購入して架装しているので、供給が遅れればその分、完成・納車も遅れるわけです。
そこで、取材先やイベント会場で見聞きした現状をレポートしてみようと思います。

軽キャンパーのベース車は、これまでスズキの「エブリイ」系が多く採用されてきましたが、最近はダイハツの「ハイゼット(アトレー含む)」がモデルチェンジでCVTミッションの採用やターボ車の設定などで人気となっています。双方ともベース車をディーラーに発注してから納入まで3ヶ月以上はかかっているようです。今年の春の「エブリイ」モデルチェンジの際には、半年以上ほど待たされたこともあるそうです。これにビルダーのバックオーダー分の製造タイムラグも加わります。シェルを架装するキャブコンタイプを手掛けるビルダーなどは、製造待ちも加えると2年以上かかっているモデルもあるようです。

コンパクトモデルで人気なのが「タウンエース」ですが、製造工場はインドネシアにあります。これを船で運んでくるのですが、台数がまとまり船が満載になってから出港するので到着のタイミングによってディーラーへの搬入時期にばらつきがでるようです。
トラックシャシーを使ったキャブコンタイプも同様で、2年ほどかかっているビルダーが多いようです。

NV200バネットは、日産車体の湘南工場で製造されています。世界戦略モデルとして海外工場でも生産されているので、共通部品の流通事情なのか?6ヶ月ほどかかる場合もあるようです。積載量の変更(増加)など設計変更があったことも影響しているのかもしれませんね。

人気のベース車「ハイエース」もベース車供給が半年以上になっています。ビルダー専用のベース車「キャンパー特設」は、扱うディーラーによってばらつきもあるようですが、おおむね6ヶ月ほど+バックオーダー分の製造タイムラグを加えると1年以上はかかりそうですね!?

カムロードベースのキャブコンはどうなのか?カムロードはキャンピングカー専用シャシーとしてトヨタから供給されていますが、製造しているのは日野自動車。ご存じかもしれませんが、日野自動車では排ガス不正で大型トラックの製造がストップしているからなのか、製造を続けているカムロードの供給はわりと順調なようです。
しかし納車までの期間は、ビルダーによりさまざまという状況!?これをどう考えて購入を検討すべきでしょうか!
ここまでは、分かりやすいモデルで紹介してみました。この他にも輸入キャンパーなどありますが、ヨーロッパモデルは、現在の紛争やコロナ禍による製造工場の稼働停止などの影響で、大幅に遅れているようです。アメリカモデルは、米国内での販売が好調なことから輸出まで余裕がないとも聞きます。海上輸送の遅れやコスト高なども影響しているようです。
ただし、納期に関してはまちまちだという事実もあります。現在の日本のキャンピングカービルダーは、大きく分けて、ほとんどの製造工程を国内で行っているビルダーと海外にボディシェルや家具などの製造工場を持ち、国内では組付けを行っているビルダーがあります。
国内製造ビルダーの多くは、バックオーダーになっている分の製造が、どうしても追いつかずモデルによっては3年待ち?という状況にあると聞きます。オプションなども含めた注文車の製造なので仕方がない部分もありますね。
それに比べると海外工場を持つビルダーは、比較的納期が短いようです。ただし、先行して製造することが多いので、出来上がったモデルから選ぶということになる場合もあります。
どうしてもオーダーしたモデルが欲しければ?待つ!
希望する内容の最大公約数の中から合致するモデルを探す!
といった判断が必要なのかもしれませんね。
検討してみるべき?展示車販売はお得!?
という、とりとめもなく参考にもなりそうにない?コラムを書いてみましたが、最近はビルダーによっては即納宣言をPRしたり、ディーラーからベース車に使うクルマの展示車や中古車などを買い取り、先行して製造して完成車の展示販売をする会社などもでてきました。また、展示車を入れ替えるためにデモカーを販売することもあります。これは希望モデルであればねらい目です。イベントなどで展示するモデルは、フル装備のものが多くお買い得だと言えます。
本日のおまけ
とあるイベント会場で、ご夫婦で来場されていた方の奥様の話が現状を表していました。
奥様(ビルダーの担当に):先日聞いた時より少しは納期は短くなりそうですか?
ビルダーの担当:いやいや?伸びるばかりです・・・!?
奥様(旦那さんに):ねえパパ、このままじゃ私たち一生キャンピングカーに乗れないよ!?もう行列に並ぶしかないよね!
そうです、欲しいと思ったら並ぶのです!!なんか?人気のラーメン屋さんみたいですね(笑)
さて、年が明ければ「ジャパンキャンピングカーショー」が開幕します。新しい出会いがあるといいですね!
2022年11月末現在の情報です。
文:山本公紀